邦画

『翔んで埼玉』は期待を超えた抱腹絶倒・空前絶後のディスり合戦だった【ネタバレ感想】

こんにちは、さいちゃん(@saichans_b)です。

『翔んで埼玉』、おもしろいおもしろいってみんなが言うんですけど、埼玉って僕ほんと縁もゆかりもないですし関東勢が騒いでるだけで実際そこまでじゃないんじゃないの? 土地勘も文化も方言もぜんぜんよく知らないし、そんな特有の地域を物語にして全国区でおもしろい映画作ろうったってそうはいかないでしょ、甘く見ないでくださいよ、なんて謎の上から目線で観たんですけど、結論めちゃくちゃおもしろかったですすみません靴舐めます

 

さっきも言いましたけど埼玉の地名とかよく知りません。浦和なら浦和レッズあるし、春日部ならかのクレヨンしんちゃん一家が住んでいる市じゃないですか、あと熊谷、あそこいつも暑そうだね!くらいですよ知っているといえば。で、それらの市は当然出てくるんですけどぶっちゃけ知らなくてもいいんです、知らなくても、「あ、ここはディスられるべき地域なんだね」とニュアンスで笑えてくるのです。でも映画で「クスクスッ」ってなるのはまぁあるにしても、「うわははは!!」と笑える作品ってなくないですか?しかもこれがずっとですから。随所随所にやりすぎだろ!ってくらいのディスりと意味不明なギャグを盛り込んでいて、笑わせながらそれを永遠に飽きさせません。

 

強烈なインパクトを放つ豪華声優陣の中でも、主演の二人なくしてこの壮絶な笑いは起きなかった。

二階堂ふみ 壇ノ浦百美出展:『翔んで埼玉』公式サイト

 

一人が東京都知事の息子であり、超名門・白鵬堂学院で埼玉県人を底辺とするヒエラルキーの頂点に生徒会長として君臨する壇ノ浦百美(だんのうらももみ)を演じる二階堂ふみ。彼女の顔芸が如くぶっ飛び演技はマジで天才。「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」の痛烈な一言は今後百年言い伝えられるでしょう。

 

麻美麗 GACKT出展:『翔んで埼玉』公式サイト

 

そしてもう一人がアメリカ帰りの転校生、英語、スペイン語、北京語、複数の語学を操る容姿端麗の麻実麗を演じるGACKT。驚くべきは映画公開時のGACKTは45歳! 45歳で高校生役をまったく違和感なく演じられるのは日本中でこの人しかいません。てか45歳ってマジかよ…男版美魔女すぎるでしょ…。

他にも伊勢谷友介、京極政樹、中尾彬、竹中直人、ブラザートム、麻生久美子、益若つばさ、等々多数の個性豊かすぎるキャストなんですが、個人的に加瀬亮の埼玉感が最高でした。あとぱるるが超かわいいし、ぱるるが超かわいいです。

予告

二階堂ふみ×GACKT主演!映画『翔んで埼玉』予告編

 

以下、ネタバレを含むのでご注意。

すべて笑いに変わる空前絶後のディスり合戦!

「こ、これはさすがに埼玉県民激怒じゃ…?」と恐る恐る心配するレベルのディスり具合なんですが、実際には埼玉県民は本作を拍手喝采で讃えています。というのも全部が皮肉ジョークと言う名の笑いに変えられていて、本当の意味のディスりは一切ないんですよ(たぶん)(いやあるかも)。埼玉県民からしたら「あるある」ネタがあちらこちらに散りばめられていて、むしろそれだけ心くすぐられるネタを登場させてくれた愛を感じたんでしょう。

 

白鵬堂は住んでいる区域に応じてクラス分けされていて、

A組 赤坂 青山
B組 新宿区 渋谷区
E組 八王子 田無
Z組 埼玉県人

明らかなる階級差別が学内で繰り広げられています。もう埼玉県人Z組の扱いが酷すぎる。

王宮みたいに豪華な白鵬堂の敷地にポツンとある築300年くらいの小屋

いや結果的に白鵬堂の外観損ねすぎじゃ!? 差別のためにそこまでやる!? ってもうもう全部がツッコミどころ満載どころなんですよね。そしてZ組を代表する加藤諒の圧倒的虐げられてる感。初めて加藤諒すげえと思ったよ。

あと、オリジナルの理解を超えたキーワードがたくさん出てくるんですが、突出してわけわかんなかったのが東京テイスティング。

瓶に入った空気を吸い、東京都内のどこの空気かを当てる、都会指数(どれだけ都会的な生活をしているのかを表す)の高さを測るための催しなんですけど、なんだよ空気って。

そしてそれを大真面目に、そして完璧に当てるGACKT、もうこれ芸能人格付けの要素入っちゃってるでしょ。

さらに草加せんべいの踏み絵(しらこばとver)はもう涙で映画が観れません。埼玉県人としてのプライドと愛が上回って、どうしても踏めない麻実麗、最高。GACKTが「ふぐぅううぅううう」「ううぅ、ああううううぅぅぅ」と怪獣のうめき声を漏らしながら目ん玉飛び出んばかりの表情で葛藤を見せてくれます。

 

友情…いや違う、恋の力!

二階堂ふみ演じる生徒会長の百美は容姿も成績も全てが完璧で、プライドの鎧を全身にまとった奴だったんですが、麻実麗という初めて自分が認める相手に出会い、そして唐突なキスを受けていとも簡単に恋に落ちます。そこからは早かった。麗を連れてデパートに行く寄り道で遊園地を貸し切ってメリーゴーランドに乗ったりと、『花より男子』道明寺ばりの行動を取ります。そこで麗が実は隠れ埼玉県人ということがわかっても、あれだけ卑下していた埼玉県人でも、麗ならばとついていきます。埼玉や栃木、群馬など、東京外の地名を聞いただけで卒倒していて、「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」と吐き捨てた百美がですよ。恋の力すげえ。

またBL(ボーイズラブ)なのがいいですよね、映画的には百美は二階堂ふみが演じているので、もろに超かわいい女の子ですし、男役なのに普通に胸あるのもウケます。百美は麗になんども「もう一度、キスを…」とせがむのですが、このキスのために尊敬する父親の悪事を暴くことになるので、結論恋はすごいし、キスはすごいってことです。みなさん恋しましょう、キスしましょう。

 

怒涛! 埼玉解放戦線 VS 千葉解放戦線!!

麻美麗率いる埼玉解放戦線と阿久津翔(伊勢谷友介)率いる千葉解放戦線の戦い。高まる闘志、ぶつかるプライド、全てを出し尽くし、あらん限りの力を持って敵を粉砕し、どちらが先に通行手形を撤廃するかの仁義無き闘い、つ、ついに始まるのか…(ゴクリ)と唾を飲み込んだのも束の間(飲み込んでません)、始まったのは壮大な茶番劇。県出身の著名人をドヤ顔で紹介していく!という理解を超えた闘い、最高に笑いました。

初戦

YOSHIKI(千葉) VS 高見沢俊彦(埼玉)

いや高見沢俊彦ちょっと無理あるくない!?カリスマ性負けまくってるよね!?

第二戦

真木よう子、桐谷美玲(千葉) VS 反町隆史、竹野内豊(埼玉)

これは名勝負すぎる、、、好みが分かれるな、、、個人的には真木よう子…。

第三戦

小倉優子(千葉)(弱いといって出さず!)

小島よしお(千葉)(もっと弱いといって出さず!)

ここにきて芸能人さえディスりだす…小倉優子と小島よしお…そこまで弱くないよ、元気出せよな…。そしてここで最終兵器として出したのが市原悦子! 対する埼玉はここでカードを出さず、相手の奮闘を認めます。

で、これ実はただメディアの注目を集めるための形だけの闘いで、実は二つの戦線は手を組んでたんですよね。いがみ合っていた埼玉と千葉が連合軍を組み、東京に攻め入るのです。まさかでした。実は生きていた埼玉デュークが千葉共同戦線と話をつけ、東京都知事の悪の証拠を掴んだ百美の作戦で二つの戦線が手を結んだんです。感動(?)。

 

そして二つの連合軍は死闘の末東京に勝利するわけですが、この物語で一番活躍したのはやはり百美でしょう。未踏の地、群馬に単身乗り込み歴代東京都知事の悪の証拠を掴み、尊敬する父親の土下座さえも正義の信念で打ち砕く。これが恋の力です。やっぱ恋はすごいって、ボーイズラブもすごいよ!って伝えてくれるのです。

 

というわけでこれ、マジでめちゃくちゃ面白いし、ネタバレあんま関係なくて何度見ても笑えるので落ち込んだ時とか見るのいいです。ありがとうございました。

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↑『翔んで埼玉』ですね…僕としたことが…すみません…。