『夏のせい』はもうサビのワンフレーズ聞くだけでも超絶名曲であることが明白なんですけど、apple musicの独占配信だったじゃないですか。僕とかよりによってspotify契約したばかりだったんで、「なんでspotifyじゃないんだよ!?!?」って悶え苦しんでました。
でもせっかくだしapple music登録しようかどうしようか迷ってるうちにあっという間にセプテンバーになってまして、気づけばMVが公開されておりました。それもぜんぶ夏のせいです。野田洋次郎さんが言ってたので間違いないです、はい。
#あっという間のセプテンバー
それは#夏のせいhttps://t.co/uZQEaRUJMl— Yojiro Noda (@YojiNoda1) August 31, 2020
というわけでようやく聴けました、『夏のせい』。いつもありがとうRADWIMPS。
『夏のせい』感想
曲自体はラッドが生出演したFNS歌謡祭やMステでも見て聴いて、本当に良すぎて良すぎて最高の夏のナンバーだと涙を流してたんですが、改めてMV見ながらフルで聴いてみたら最高すぎて失神しました。
『七ノ歌』を彷彿させるような透き通るイントロのハモり、いきなりサビから始まり、野田さん独特の言い回しで散りばめられた”夏”はまさにRADWIMPSにしか作れない楽曲です。夏の始まりのような高揚感、すべての青春を詰め込んだような美しさ、一つ一つの歌詞が天才・野田洋次郎から放たれたとひしひし感じる巧みな語彙ばかり。
そしてMVはなんなんですかね。『夏のせい』のMVをみた人は漏れなく以下3つの感想を抱きます。
いや。このMV良すぎじゃ????
この踊ってる女の子かわいすぎじゃ???
プールにアルパカとヤギいるのマジでなんで?????
と。
今日は晴れ予報から一転、素晴らしい天気。
人の願う力を信じざるを得ない体験だった。てるてる坊主作ってくれた皆さんほんとにありがとう。あとバースデーの力もあったんかな。あと1日、明日も何卒ご協力をばお願いします。明日、アルパカと共演したいのだ!おいらは! pic.twitter.com/mb1SRmXyDa— Yojiro Noda (@YojiNoda1) July 5, 2020
このツイートから見るに、2020年7月6日(野田さんの誕生日は7月5日)にMV撮影したようですね、なんでアルパカかは無限にわからんけど。
とりあえずアルパカとヤギは置いといて、MV見終わった瞬間に踊ってる女の子を5倍速で調べました。山田杏奈さんという女優さんでありました。2001年生まれのまだ19歳の女の子。ファンです。秒でファンになりました。
透明感ありすぎてたまらない。
米津玄師のLemonとか、瑛斗の香水とか、話題になるMVってだいたい女の子がキレキレのダンス踊ってるんですけど、最近のMVはそういう傾向にあるんですかね。いや、めちゃくちゃ好きなのでぜんぜんいいと思います。夏のせいもそうなんですよ、山田杏奈さんのアンニュイでクールで夏に溶けていくようなダンスに身も心も魅了され尽くします。
19歳と思えぬほどの妖艶な踊りに、子どものようなあどけさを淡々と残し、振り返るときの遠くを見る眼差しにはどこまでもドキッとしてしまう。恋かよ。そうか夏のせいかこれも。恋のせいにして僕は愛を誓うか。
特に好きなのは、4:42のピアノで右手の指を一本ずつ這わせるところ、そして花火が上がるサビのクライマックスでキレがありながらもどこか気だるそうに踊るダンスの最中、5:13でふと見せる笑み!ここ!MVPです!
もうここ永遠に見てられる。
MVが撮影されたの、思いっきり天気が曇りなんですよね。だいたいラッドのMVは『ふたりごと』も『有心論』も『いいんですか?』も 『me me she』も名曲は全部曇りもしくは雨なので、つまりは「名曲=曇り」のジンクスがありますもはや。
本作は思いっっっきり曇りのおかげで絶妙なアンニュイ感が出ているんですよ。これが快晴の真夏!とかだったらもうポカリスエットのCMしててね?って話になっちゃうんですけど、曇りの天気と山田杏奈さんの雰囲気のおかげで唯一無二の”夏感”になってます。夏の曲といえば疾走感溢れるロックチューンのイメージがありますけどね、『夏のせい』は夏の始まりの胸の高まりも少し涼しくなった夜の寂しさも不思議に感じてしまうんです。
夏のせいの歌詞が良すぎる
それにしてもいかんせん歌詞が良すぎませんかこれ。
夏のせいにして僕らどこへいこう
恋のせいにしてどこまででも行こう
何をしても許される季節、何かが起こりそうなワクワクする季節。誰しもが子どもの頃に夏休みに突入する喜びを味わってきてるじゃないですか。夏ならなんでもできる気がした。そういう高まりを、このシンプルなフレーズで思い出します。
二割増の無茶とか ガラにない背伸びとか
春秋冬の三つの季節で溜めた助走をいざ
「春秋冬じゃなくて秋冬春の順番じゃね?」って思っちゃうのは野暮です。春秋冬で、夏を飛び越えるくらい助走しろってことなんですきっと。ワンシーズンくらい跳び越えろってことです。
あと、オマージュのようにラッドの他作品の歌詞を連想させるものがあるんですよね。
昼と夜 視線と恍惚と 臆病と覚悟を
ごちゃまぜたプールで
“プール”って聴いたら野田さんが主演になった『トイレのピエタ』の主題歌『ピクニック』の歌詞「銀色のプールに 青い鼓動がふたつ 重ねた唇に そっと思い出したよ」を思い出したのは僕だけじゃないはず。ちなみにトイレのピエタは名作なので未鑑賞の方は絶対みたほうがいいです。
他にも
いくつもの 夢たちが今夜破れても
君と僕なら 勝てないわけない気がした
これなんか、最近Mステのために書き下ろした曲『新世界』の「君と僕なら きっと越えていけるさ」にも近いですしね。こんな風に”好きな人と一緒にいる時の無敵感”はラッドはよく曲にしていると思います。
さて、こんな素敵すぎる名曲『夏のせい』をもってして、僕らは本当にどこにいこうか。でも今年はあっという間にセプテンバーになってしまったことだし、次の夏のために助走を始めようかな。そしてとびきりの夏を迎えよう。あとこのMV見まくって山田杏奈さんの虜になろう(なってる)
▼ツイッターやってます
『トイレのピエタ』を見た。野田洋次郎さんの俳優業にどこか抵抗があったんだけど、映画を見るとこのオファーを受けた意味がわかった気がした。余命3ヶ月と宣告された最後の夏。絶望と、不器用と、悔しさと、情けなさが、彼女の乱暴さに救われていって、泣けた。思っていた何百倍も良い映画だった。 pic.twitter.com/xHokqKYbzj
— さいちゃん (@saichans_b) July 24, 2019