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映画『キングダム』は戦闘シーンの迫力が欠けてて残念【ネタバレ感想】

こんにちは、さいちゃん(@saichans_b)です。

突然なんですけどいま僕が単行本を集めてる漫画は『ワンピース』、『進撃の巨人』、そして『キングダム』の三つで、どれも面白いんですけど特にキングダムはいつも最高なんですよね。戦争孤児の少年だった信が天下の大将軍を目指して駆け上がっていくのはとても熱い物語だし、毎回毎回怒涛の展開を見せてくれる。

映画化された本作はかなり評判が高くて、第43回日本アカデミー賞では4冠。最優秀助演男優賞に吉沢亮、最優秀助演女優賞に長澤まさみ、豪華キャストで実写化されていて期待して観るじゃないですか。

が、個人的にはちょっと残念でした。

原作を読んでる人にも評判がいいから期待を超えてくるんだろうなと思いながらだったからハードルは高めだったかもしれないけど、それでもいい映画はそのハードルを超えてくるもの。残念ながらこのキングダムは超えてきませんでした。

予告

映画『キングダム』予告

 

以下、個人的に想ったことを書いていきます。ネタバレ注意。

 

序盤はめちゃくちゃ良かった

漂が王都に連れて行かれ、成蟜のクーデターにより嬴政の身代わりとなって命を落とす。これは原作の第1巻の通りで、信の漂への想いも、親友を失った悲しみも怒りも主演の山崎賢人が見事に体現していました。ここはめちゃくちゃ良かった。信役は山崎賢人で大正解、ややイケメンすぎるかもしれないけど実際信はかっこいいから万事おうけいです。王である嬴政に対しても気後れせず対等に接する芯の強さや世間知らずさ、発想の奇想天外さや強さも原作通り。朱凶の顔の白さも忠実で良かったし、そういえばこいつ殺されるとき「俺には子供がいるんだ」とかなんとかほざいてたな散々人殺してきたくせに何言ってんだと思ったことを思い出しました。

信が漂を失った悲しみから絶望せずに漂の想い(お前が羽ばたけば、俺もそこにいる。俺を天下に連れて行ってくれ)を汲み取って立ち上がったとこ、やり場のない怒りを嬴政にぶつけるところや次第に認めていくところ、胸が熱くなりました。

 

吉沢亮の一人二役は見事

そしてさすが最優秀助演男優賞とってるだけあって素晴らしかったのは吉沢亮。漂と嬴政の一人二役、身なりは違うとはいえ話し方や表情、空気でまったく別人のようでした。吉沢亮の演技見るの何気に初めてだったけど、純粋にうまい。バラエティで謙遜せず我がイケメンぶりを堂々とひけらかしていて「あ、こういうタイプ…?」と一歩引いた目で見てたんですけど、ちゃんとバックボーンに努力と才能に裏付けされた自信があるんだなと思った。

ここまでは良かったんですよね。

戦闘シーンに迫力が欠けすぎてた

キングダムでいちばん盛り上がるのは戦闘シーンであるはずだし、本作も当然クライマックスに持ってきているけど、その大事な大事な戦闘シーンのキレがなくまるで迫力がなかった。なんなら最近みた『愛の不時着』の方が格闘シーンにキレありましたけど??愛の不時着ラブストーリーだよ??

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信が左慈を倒すシーンも無駄に人を軽く飛び越える高さまでジャンプして現実的じゃなかったし、全体的に動きが遅い。いや映画ですから現実的と申されましても…と言われても、キングダムは原作は漫画だけど戦闘シーンは聡明な軍略や確固とした武で描かれてるし、あまり現実離れしてないんですよね(ただし羌瘣を除く)。だからもう少し現実的な感じで撃破するところが見たかった感がある。

途中壁がやられて信が「壁ーー!!」と叫ぶシーンがあるけど、原作読んでるからまだわかるけど「え、壁?だれ?なんで信あんなに叫んでんの?別にそこまで仲良くもなってないよね?」となって感情移入ができない。

 

そして楊端和の戦闘シーンも少ない。敵の返り血を浴びただけでほぼ無傷であることからその強さはわかるけど、敵に囲まれても圧倒的な強さで打開していくのが見たかった。

また、王騎も印象ちょっとわけわかんない。最後に残兵たちをなぎ倒すシーンがあるけど、これも(なんでスローモーション?)と逆効果に見える。大沢たかおの貫禄や「んっふん」の再現度の高さは認める。あれはすごい、なんの違和感もなくむしろ原作のイメージ通りだった。だけど信が憧れ、六将の最後の一人として列国にもその名を轟かせる王騎の強さがはっきりわからなかったかなと思った。

 

河了貂があっけなく刺されるシーンもわけわかんなすぎる。竭(けつ)氏が逃げようとするところを「逃すか」と留めたところまではよかったけど、竭氏がなんかモゴモゴわけわかんないこと言ってるのゆっくり見届けてあげてゆっくり刺されるのわけわかんない、どうみても竭氏、戦闘弱いおじいちゃんだし、あんなの避けろよ以外の感情がわかない。結局中に鎧きてたから無傷だったけど、普通に避けりゃいいでしょ…。

 

で、やっぱりボスの存在感が弱い。成蟜の反乱編だから左慈がボスになるのは仕方ないけど、原作読んでてもさすがに「えっと、誰だったっけ…?」となるレベル。元将軍という設定だったけど、いくら落ちぶれたとはいえ仮にもこれから信が目指す将軍だったなら実戦経験のない信に負けちゃうのダメじゃない? そこがいちばん腑に落ちなかった。「将軍」の設定を使ってほしくなかった。

 

キャストはほぼ完璧。でも楊端和とバジオウはチェンジ

キャストはほとんどがお見事と思った。成蟜は本郷奏多なの最高、あそこまでイケメンではないにしろ、初期の残忍さと吐き気がするほどの性格の悪さが滲み出てて最高だった。本郷さすが。だけど楊端和とバジオウはなー。この二人って信や羌瘣と同等かそれ以上に人気高いじゃないですか。僕ももちろん大ファンだし。で、楊端和に長澤まさみはちょっと置きにいった感じがある。長澤まさみにしとけば間違いないでしょ、みたいな。いやいや、ちがうちがう。楊端和、僕の推しは完全に内田理央です。

 

てか、ヤンジャンの表紙で内田理央が楊端和のコスプレしてたのあれみんな知らないの??超かわいかったからねあれ?もうあの内田理央を見た瞬間に僕の中の楊端和にバチっとはまってしまったから。20世紀少年のカンナ役が平愛梨だった時みたく「え、漫画から本人飛び出してきた?」って感動したから。

ただ、アカデミーで最優秀助演女優賞取ってただけに「もしかしたら長澤まさみの楊端和は想像を超えてくるのかもしれない…」と期待したんですけどね、余裕で期待はずれだったのが悲しい。たしかに綺麗でかっこよかったけど、なんか違う。良くも悪くも「長澤まさみ」でした。戦闘シーンは作品全体的に迫力が欠けていたからそれは制作サイドの問題だとは思うけれど。言っておくけど長澤まさみは好きだからね、『モテ期』とか『海街diary』の長澤まさみは神だからマジで。

 

あと、バジオウ。バジオウはもっとスマートなイケメンだし最強の戦士でしょ?仮面で素顔隠れているとはいえ原作で溢れ出ているはずのクールイケメン感がゼロだったよ?? なんか獣感がゴツすぎない?? もっとこう、シュッとしててほしかったし、超絶強くして欲しかった。バジオウは楊端和が最も信頼を寄せる山の民のエースで最強の戦士、わりとあっけなくやられてたし、俺たちのバジオウが残念な感じになっちゃうともう落胆しちゃうから。次回は無敵でクールでかっこよすぎるバジオウでよろしくお願いします。

 

続編に期待するしかない

と、うだうだ書いてきましたけど、なんだかんだ続編には期待したいです。続編が決定したからストーリーはどこだろう、呂不韋との決着かな、それとも合従軍編?

実写化はどうしてもイメージとの乖離があるからそれは仕方ないにしても、戦闘シーンの迫力はどうにかして。主要キャラクターの個の強さをもっと勢いよくダイナミックに見せてくれ!!頼む!!!!